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頂-ただひとり-の編-あみ- 第七話 11
 

空が突然暗くなり、雨がパタパタと落ち始める。

たちまち、雨は重みを増し、肌をえぐる様な痛みを与え始める。

その時、突然、それまで消えていた、彼女への霊的マーキングを再び感じた。

と思ったら、徐々に薄くなっていった。

「二人とも、やめろ」

前田がそう言うと、「白」いや、ユキは、私への警戒を解き、

私も構えを解いた。

突然降り出したと思ったら、急に止み始める雨。

前田は、振り向き、遠くを見つめている。

私も、その方向にマーキングを感じる。

「それを選んだか…」前田がつぶやく。

霊的マーキングが復活した、ということは、前田の能力が消えた、ということ。

前田の能力は、精神ではなく、肉体に依存するものが多い。

私の霊的マーキングは霊体につけるものではあるが、肉体を通過して、私がそれを感受する以上、

前田の能力に影響され、かき消されてしまう。

前田の能力が消えた、ということは、彼女の肉体が破壊された、ということ。

それはつまり…

前田の方を向いていたユキが、再び私の方を向き

「あなたは、彼等を救えない」

「…くっ…」

そして、二人とも立ち去った。

前田の目的、この世の中のあるべき姿を見極める、それがどういうことなのか、私にはよくわからない。

そして、そのために、何故、こんなにも犠牲が必要なのかも、わからない。

そして、それに対し、私が何をすればいいのかも、全くわからなくなってしまった…

 

雨は、小降りになっても、なかなか止まらない涙の様だった。  

 

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