頂-ただひとり-の編-あみ- 第七話 7
 

だが、その日を境にして、彼女の気配が感じられなくなってしまった。

前田に霊的マーキングを剥がされたのだろうか?

いや、彼女の気配が、徐々に薄くなっていくのを確かに感じた。

まるで、彼女の存在そのものが、薄く消えていってしまうかの様な…

まるで、靄か何かに隠れていってしまう様な…

一体何が…?

まさか、死んでしまった…?

いや、それならば、どこかの時点で、気配が突然断たれるはずだし、

そもそも、死後しばらくは、霊的な気配は消えるものではない。

その日まで確実に生きていた彼女の気配が、霊的痕跡も含めてこんな消え方をするなんてあり得ない。

もしや、前田に与えられた能力…?  

 

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