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頂-ただひとり-の編-あみ- 第六話 5
 

旅立ちの朝

黒いワンピースは、親しき者への弔いの色

幼き顔立ちに差しこむ凛々しさは、何ゆえか

朝日の照らす頬のつやに、初夏の水滴がそっと弾け、

黒き光沢の優しき生地に、空往く雲さえも映り込む様。

決意の旅に荷物はいらぬ。

身軽な装いに、だが釣り合わぬ、重たき一歩

少女は、ただただ、踏みしめる。

朝露に濡れたアスファルトに、確かに跡をつけていく。

時も経たぬうちに消えていくその跡を、追って後からついてくる、

跳ねる黒影ただ一つ

「おいで、クァ助」

カラス一鳴き、肩にとまり、横目で少女の顔を見上げる。

朝日に輝く鋭き眼光。

これが、あの死にたがりの少女の目か?

いやいや、あの日は捨て去った。

少女は、進む、ただ進む。

己の信じる一歩のみ、頼るはただただ、己の脚のみ。

輝く薄い青の空は、やがて、覆われる雲のうろこ

訪れるは雨の気配。

傘も持たず、少女は往く。  

 

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