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頂-ただひとり-の編-あみ- 第22話 15
 

目が覚めると、私は、繁華街の道路の上にいた。

そして、何も身に着けていないことに気がついた。

周囲には、やはり、全裸で寝っ転がる人達がいる。

近所の見知った人や、知らない人。

全裸なのに、何故か、恥ずかしさは感じない。

皆、抱き合ったり、口づけをしたり、精神を融合させたりした間柄なのだ。

今更、全裸であることなど、どうでもいい事実に思えてきた。

私のすぐ横に、丸子君と、ユキもいる。

やはり、全裸だ。

まだ呑気に寝ている二人の顔をなでると、二人とも気持のよさそうな顔をした。

東の空が赤く輝いている。

夜明けだ。人類の夜明けだ。

太陽の光が差し込むと、私は立ち上がった。

日の出に気付いた人達も立ちあがる。

そして、全身に日の光を浴びる。

そして、私達は、互いの顔を見合わせて微笑み合う。

全く知らない人でも、全てを知り合う人間同士。

ここにきて、やっと、全ての人が分かり合う、という、人類の悲願が達成された。

いずれ、人類の滅亡という大きな代償を払うことになるが、

それに値する大きな価値を持った一夜だったのだ。

いつ滅んでも悔いはない。

この体験を共有できない、この後の世代はどう思うかわからないが…

「宮田」

丸子君が、起きた様だ。

「おはよう、きれいな日の出だよ」

「ああ」

そして、ユキも起き上がる。

「お二人さん、おはよ、昨夜は激しかったね」

「あんたも一緒だったでしょうが。ていうか、全人類そうだったんだし」

「それにしても変なの」

「何が?」

「三人並んで、裸で日の出見るなんてね」

「冷静に考えたらとんでもないよね…」

「でも、周りだって裸なんだし。

 ま、いつまでもこんな格好してるわけにもいかないし、帰ろうよ」

「だね」

「ていうか、俺達、どこで服脱いだんだ?

 帰ったら、俺の服が無いってことはないよな?」

「編に選んでもらったあの服、無くなってたらやだな」

「まあ、細かいことはいいじゃん、今日くらい」

「そうだね」

朝の太陽に向かって、裸の私達は歩き出す。

鬼は、永遠の眠りに入った。だが、私達の裸の心の美しさを知らしめたことは事実だ。

私達は、この裸の心を誇っていい。

どんな綺麗な服を、これから着るとしても、その奥に眠る、美しい裸の自分自身を忘れることはない。

歩いていこう。それが、蝋の羽を溶かす太陽だとしても。

私達は、滅びを恐れない。それすらも、愛し、慈しもう。

私は、私達は、人類を、この世界を、全てを愛している。  

 

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