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頂-ただひとり-の編-あみ- 第13話 7
 

俺は、文景の中に存在する、右角の力を初めてこの目で見た。

話には聞いていたが、ここまで凄まじいものだとは思わなかった。

まず、その容姿、右角の力を発揮した、文景の、右側頭部から、右角の名の通り、角が生えてくる。

その角の長さは、発揮される力の量に比例すると聞いたことがある。

そして、額に生じたのが、第三の目。元の目と合わせて、赤く燃える様に輝く。

右側頭部の角と、第三の目は、文景に移植される以前の右角の姿らしい。

右角がいるということは、左角と呼ばれる者もいる。

そして、それは、能岡観里の出生に関わっているとかいないとか。

左角についても、捕えて、研究材料にしたいというのが組織の妖怪対策部の意向であるらしいが、

はたしてどうなることやら。

それはともかく、化け物と文景の対決が始まった。

化け物は素早い大振りのはたき込みで、文景を攻めるが、

文影は、これを難なく避けて、素早く背後に回り込む。

それに反応し、化け物は、体を転回、鋭い爪での突きを試みるが、文景は、それを待っていたかのように、

化け物の腕を押さえ込み、短刀で関節あたりをえぐる。

化け物は悲鳴を上げて、文景を振りほどき、壁にぶつけるが、文景は姿勢を整え、足から壁につき、

更に壁を蹴って、化け物の腕を掴んだまま、床に転がりこみ、関節をねじる。

短刀でえぐられた傷に回転が加わる。

化け物は、激しく喚き叫び、文景を振りほどこうと、必死にあがくが、文景は意に介さず、

関節への攻撃を続ける。

そうこうしているうちに、文景はいつのまにか、化け物の反対側の腕を極め始めた。

どうやら、最初に掴んだ右腕は、もう動かなくなっているらしい。

右腕が使えない化け物は、左腕を為すすべもなく文景に明け渡し、

化け物の戦闘能力はほぼ無効化された。

化け物にとどめを刺した文景は、実際には相当なダメージを喰らっていたらしく、

化け物の鋭い爪による刺し傷、切り傷が生々しく残っている。

「大丈夫か?」

「右角の身体はヤワじゃねえよ」

「お前自身はどうなんだ?」

「右角ほどじゃねえが、まあ、この程度なら何とかなる」

文景は友人ではあるが、正直、ぞっとした。  

 

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