頂-ただひとり-の編-あみ- 第十一話 3
 

勉強会が終わり、私の部屋の中が急に寂しくなってしまった。

今まで色んな部屋で暮らしてきたが、一人でいる事が多かった。

だけど、その事に寂しさを感じることは無かった。

思えば、ああいう風に深く付き合える友達ができたのは初めてで、

共に秘密を共有できる、宮田さんみたいな人は初めてで…

そんな事を思っていると、包帯越しに手のひらがほわっと、輝きだした。

今は、感情をコントロールできて、綺麗な輝きを見せるにとどまっているが、

かつては、一歩間違えれば大惨事になり兼ねない事態を引き起こした事もある。

その代償が、この両手の大やけど…

あの時のクラスメイトは、私の事を悪魔か何かと思って一生を過ごすのだろうな…

宮田さんは、人の心を読める… だとすれば、私の過去も読んでしまったのだろうか?

クラスメイトに対しては使ってないとは言っているけど…

こういう能力は見慣れているとか言ってはいるけど…

私の事を気味悪く…恐ろしく…悪魔か何かと思っているのではないか…?

「熱っ…!」

思わず手を床に叩きつけ、何とか消火した。

つい感情が昂り、発火にまで至ってしまったみたいだ…

火が弱くて良かったが、下手をすれば、またあの時みたいに…

落ち着け、宮田さんは悪い人じゃないんだから…

友達なんだから、信じなきゃ…  

 

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